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ノウハウ/EC運営・返品と採算

ECの返品が増えたら、
売上と一緒に何を見る?

EC運営。返品が増えたら、件数だけで判断しない。売った数・理由・費用を一緒に見る。返品の矢印と開いた箱のイラスト。

返品が5点から9点に増えた。商品ページが悪くなったのか、梱包に問題があるのか。すぐに原因を決めたくなりますが、販売数も増えているなら、件数だけでは判断できません。

一方、返品の割合が下がっても、返送や検品の作業は増えることがあります。商品に問題があるかという確認と、店舗の負担が増えたかという確認を分けると、次に直す場所を選びやすくなります。以下は実績紹介ではなく、仮例を使った確認手順です。

この記事の内容
  1. 件数と割合を、同じ商品・同じ条件で比べる
  2. 返品理由は、原因の確定ではなく調べる手がかり
  3. 返金、戻った商品、追加費用を分けて記録する

件数と割合を、同じ商品・同じ条件で比べる

最初に、何を返品として数えたかをそろえます。1件の注文で3点戻ったなら、注文は1件、商品は3点です。商品別に比べるときに、返品した注文の件数を出荷した商品の点数で割ると、単位が合いません。

また、今月受け付けた返品には、先月出荷した商品が混ざることがあります。今月の返品件数を今月の出荷数で割った値は、当月の業務量を見る参考にはなっても、今月出荷した商品の戻りやすさを直接示すとは限りません。

商品の変化を比べたいなら、注文や出荷のデータと返品記録をひも付けます。例えば出荷期間を二つに分け、それぞれの商品について、出荷から30日以内に返品を受け付けた数量を数える方法があります。直近の商品も含めて、全点が同じ30日分を観察できてから比較します。同じ商品への再申請を二重に数えないことも確認します。

説明用の仮例。同じ商品で出荷後30日以内の返品受付数量を比較。出荷期間Aは出荷100点中5点で5%、期間Bは出荷300点中9点で3%。返品受付数量は増えているが割合は低い。
同じ商品の仮例。5÷100=5%、9÷300=3%。30日は比較用の観察期間で、返品受付期限を示すものではありません。

この例では、受付数量は増えていますが、出荷数量に対する割合は下がっています。それでも、対応する商品は5点から9点へ増えています。商品の傾向と、対応する人や倉庫の負担は、違う数字として見る必要があります。

全商品の合計だけでなく、SKUやサイズ・色、販売先、出荷時期など、変化のありそうな単位へ分けます。商品構成やセール、販売数が変われば、全体の割合も動きます。少数の返品だけで「品質が改善した」と決めず、具体的な理由も確かめます。

返品理由は、原因の確定ではなく調べる手がかり

お客様が選んだ返品理由と、店舗で確認した原因は同じとは限りません。「サイズが合わない」だけでは、寸法の説明が足りないのか、発送した商品が違うのか、実物の寸法にばらつきがあるのかは分かりません。

理由の選択肢、任意のコメント、注文した仕様、戻った商品の状態を並べます。コメントを根拠なく言い換えず、確認できたことと、まだ疑っていることを分けます。次の表は調べ方の仮例です。

原因を決める前に見る資料/説明用の仮例
申告された理由追加で確かめること見直す場所の候補
サイズが合わない注文した仕様、商品ページの寸法、実物の計測結果寸法図・仕様説明、商品のばらつき
届いた時点で破損戻った商品の破損箇所、外装、出荷前の記録梱包、検品、配送中の扱い
違う商品が届いた注文SKU、出荷したSKU、在庫の置き場所ピッキング、商品と管理番号のひも付け

ページを直すのは、説明に問題があると分かった場合の対応です。誤出荷なら、タイトルを直すだけでは解決しません。返品全体を「ページ改善」の仕事へまとめず、確認結果に応じて商品担当、倉庫、販売担当へ渡します。

原因が未確認の返品を「お客様都合」と推測で埋めず、未確認として残します。件数が少なくても同じ不具合が続くなら、合計の割合を見る前に、対象商品の状態を個別に調べます。

返金、戻った商品、追加費用を分けて記録する

返品の負担は、返金額だけでは分かりません。返送運賃、倉庫の受け取り・検品、再梱包、交換品の再発送、販売できなくなった商品の扱いも確かめます。誰が負担し、明細のどこに出る費用なのかを記録します。

商品が戻ったことと、販売できる在庫が戻ったことも別です。到着後の検品で再販売できるかを確認し、未確認の品を販売可能数へ混ぜないようにします。再販売できても、元と同じ価格で売れるとは限りません。

管理画面の名称だけで、実物の返品数を決めないことも必要です。例えばShopifyの販売レポートでは、返金やキャンセルなどの調整が「売上取り消し」に含まれます。返品処理と返金の時期が同じとは限りません。Amazonや楽天を使う場合も、利用中のレポートで対象と記録日を確認します。

調査用の表は、「商品・出荷日・返品受付日・数量・申告理由・確認した状態・対応・返金・追加費用・再販売可否」があれば出発できます。商品分析のためにお客様の氏名や住所を別の資料へ広げる必要はありません。社内で照合できる管理番号だけで扱えるようにします。

最後に、一つの原因に対して何を変えたかと変更日を残します。梱包を変えたなら、変更後に出荷した同じ商品の破損申告を、同じ観察期間で確認する。費用も合わせて見て、返品の割合と店舗の負担の両方がどう変わったかを確かめます。

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