
検索語のレポートに、クリックはあるのに注文ゼロの言葉が並んでいる。全部除外すれば広告費を減らせそうですが、そこには、商品に合わない検索と、まだ購入につながっていない検索が混ざっています。
この二つを分けずに消すと、必要なお客様への広告まで止めることがあります。ここではAmazonのスポンサープロダクト広告を対象に、除外候補の選び方と、設定前後の確認を説明します。
まず、何を探している検索なのか
除外候補を探す資料は、お客様の検索語が載ったレポートです。自分で入札対象にしたキーワードと、実際に広告が表示された検索語は同じとは限りません。対象期間、広告商品、キャンペーン、広告グループをそろえ、どの商品に対する検索か分かる状態にします。
最初に見るのは、クリックの多さよりも商品の条件です。用途、サイズ、対応機種、素材、セット内容が、検索している人の希望に合うか。商品ページや仕様書と照らし合わせて判断します。
例えば、幅30cmの収納ラックだけを広告に出しているとします。「幅18cmのラック」を探す人には、その商品が合わない可能性があります。この場合、注文が少ないこと以上に、寸法が合わないことが除外を検討する根拠になります。
反対に「キッチン収納」のような広い検索は、幅30cmの商品でも使い方次第で合う人がいます。広い言葉だからというだけで、不要とは決められません。次の表は考え方を説明する仮例です。
| 検索の例 | 確認すること | 判断の候補 |
|---|---|---|
| 幅18cm ラック | 実物の寸法と、求められる設置幅 | 商品が合わないなら除外を検討 |
| キッチン収納 | 用途が合うか、広い検索の中で買われているか | 数字と売り場を合わせて判断 |
| 幅30cm 収納ラック | 価格・配送・説明と、クリック後の注文 | 注文ゼロだけで消さず原因を調べる |
語句の解釈は仮説です。お客様が必ずその意図で検索した、と断定はできません。商品の仕様に合うかを確かめ、迷うものは未判断として残します。
商品に合うのに売れない検索は、別に調べる
商品には合うが注文がない検索は、クリック数、広告費、注文、売上を同じ成果条件で確認します。数回クリックされただけの検索と、費用を使い続けている検索を同じ扱いにしないようにします。
どこまで試すかは、商品ごとの採算や目的によって変わります。広告前に残る金額が少ない商品と、新商品の認知を目的に費用をかける商品では、見直す基準が同じにならないためです。確認に使う費用の上限と、次に判断する日を先に決めておきます。
「何クリックで除外」と数字だけの共通ルールにすると、価格が高く検討に時間がかかる商品や、注文の少ない商品で判断を急ぎやすくなります。直近の成果が集計途中かどうかも、管理画面の定義を確かめてください。
クリックされているのに購入されない原因が、検索語だけにあるとも限りません。在庫、配送予定、価格、画像と仕様の食い違いがないかを、実際の商品ページで確認します。そこに問題があるなら、検索を切る前に直すことがあります。予算を増やす前の確認は、Amazon広告の予算を見直す記事でも説明しています。
除外する言葉と、効かせる範囲を分けて決める
候補が決まったら、何を、どこで除外するかを書きます。検索語の文字列だけを一覧にするより、「広告商品」「除外理由」「適用する場所」「マッチタイプ」まで残すと、意図しない配信停止を防ぎやすくなります。
スポンサープロダクト広告の除外キーワードには、完全一致とフレーズ一致があります。フレーズ一致はその語句を含む検索まで対象になり、完全一致よりも広く広告を止める場合があります。類似バリエーションも含めた一致の扱いは、公式ヘルプと設定画面で確認してください。
迷う検索を広い言葉でまとめて止めず、まず実際に確認した検索語に対象を絞れるかを考えます。ただし、完全一致を選べば、関係のある検索を一切止めないと保証されるわけではありません。
検索語ではなく商品ページ等のASINを対象にした除外は、除外商品ターゲティングとして別に扱います。検索語の欄へASINを入れるだけで同じ動作になる、と考えないでください。広告種別やターゲティングによって、使える項目を確認します。
減った広告費だけで、成功と決めない
設定前の検索語、商品、費用と注文、除外理由、適用場所、マッチタイプ、変更日を残します。以前からある除外も見て、新規設定なのか、既存設定の見直しなのかを区別してください。
変更後は、同じ集計条件で広告費と注文・売上を確認します。広告費が減っても、必要な注文まで失っていれば改善とは限りません。商品別の採算も合わせて見ます。セール、入荷、値引き、入札変更など、同時に変わった条件があれば記録します。
除外した後は、その検索からの反応が見えにくくなります。「今は注文がないから、除外して正解だった」と後から証明できるわけではありません。理由が間違っていたと分かった場合や、商品の仕様・品ぞろえが変わった場合は、対象を見直します。
まず一つの商品群で、理由を説明できる候補から確認する。除外の数を増やすことを目的にせず、必要なお客様を止めずに費用を見直せるかを確かめます。